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zoom RSS えろげー雑記H「きみといた夏は 何よりも素敵なもの」

<<   作成日時 : 2007/06/26 21:14   >>

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ファム・ファタル(femme fatale)――運命の女性。


司るは情欲や妄想や羞恥や嫉妬。そして何よりも憧憬。
聖母であり娼婦でもある存在。
一面的には悪女と呼ばれながら、そこに固定されることもまた拒否する存在。
災厄と慈愛の二律背反。
振り回される快感と、だからこそ全てを知りたいと願う欲望。
男が、わけても思春期の男子が女性なるものに抱く全ての不可解なる引力を備えた存在。
彼女には既に出会っているのかもしれない。
あるいはこれから出会うのかもしれない。
でも、既に出会っていながら、早すぎたが故にそれに気付かなかったというのも、また有り得ることかもしれない。
だからこそ、我々は過去を振り返って思うのです。
「彼女」と最初に出会ったとき、自分は果たして彼女を理解出来ていたのか――と、思いを馳せるのです。

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まだ三つしかエンドを見ていない状況なので、レビューというよりただの感想ですが。
通常の進行ではあくまで不透明なままに留まる彼女の背景。
しかし、個人的にはそれでもそれで早瀬というヒロインの魅力が減じられることはありませんでした。

思い返せば、「遥かに〜」においても滝沢司がヒロインを振り回すともいえる健速氏のシナリオに対し、丸谷氏のシナリオにおけるヒロインは、何処までも滝沢司を振り回し魅了し捕まえる存在でした。
このゲームは早瀬という一人の少女を中心に据えることで、少女という特定の時期の女性が備えている不透明感、そして不透明であるがゆえの魅力をあくまで少年の視点から描ききった作品といえるのではないでしょうか。
種明かし的な部分も含め、このゲームには多種多様なエンドがあるわけですが、たとえ所謂セフレエンドだけで終わったとしても、早瀬というヒロインがゲーム内において確立したプレイヤーを引き付ける魅力、というのはいささかも減じない……そういう気がします。
背景を知ることでより深く愛情を感じることも出来る、というのは勿論事実なのですが、ゲーム全体として見れば、それはあくまでより早瀬というキャラクターを愛したプレイヤーに対するご褒美的なものにすぎないのではないかと。
何より、今だに熱心なファンが大勢居るという事実が、このゲームがもたらす恋の病に似た中毒性を良く表しているといえましょう。

でもどこか、一番好きと声高に叫ぶのはばかられるような。タイトルとかイメージとかそういう部分ももちろんあるでしょうけど、それはどちらかと言うと我々が過去を振り返った時、初恋の人に対して常に抱き続けるどこか気恥ずかしい感情にも似て。
今だ女性が全く未知の存在であったころの憧憬の残滓であり、今も生活の中でふと喚起される少年時の思い出に似たものなのでしょうか。

すでにある程度評価の確立した作品ですし、考察は豊富に出ています。この辺とかはネタバレ前提ですが充実してますね。http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/5211/1048611345/
一通りプレイした後はそうした考察に一時身をゆだねて、思う存分「彼女」について考えた後、自らの内部に思いを致してみるのもまた良いのかも、とか考えてしまいました。
何より相手について知りたい、と思うことこそ、少年が少女に恋をする最初の一歩だった筈ですから。
たまにはゲームを介して自分の出発点に戻ってみるのも悪くはないかもです。

たかがゲーム、されどゲーム。絵、音声、そしてテキストと演出。あらゆる手管でプレイヤーの感情を揺さぶる作品は本当に素晴らしいと思います。
でも、それを素晴らしいと思える自分の感情を形作ってきた今までの現実だって、そう悪くは無かった。
もし、プレイした人がまわりまわってそう思えるのなら、それが一番素晴らしいことじゃないでしょうか。
――なんか柄にもなく情緒的な文章になってしまいましたが、まあたまにはいいかな?ということでご容赦を。ちなみにタイトルは、ムーンライダーズの某曲の歌詞からちょっといじってみました。たぶん聴いたことある方ならすぐお判りかと。

※蛇足ながら、セーブ方式やシーン回想のシステムはやや回りくどいです。最近のいつでもどこでもセーブできてシーンも簡単に回想できるゲームに比べると使いづらいと感じるかも。
でも、慣れてくるとこれもゲームでありながら「一期一会」的なものをより強調したかったのかなあ、とか好意的に思えるようになってくるから不思議なものですね。

……というわけで。
私はこれから未踏ルートに突撃してきますノシ
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[鈴木博文]削ぎ落とされた音から聴こえてくる、鈴木博文の無骨で優しい歌。
ムーンライダーズのメンバーとして数々の名曲を生み出しつつ、ソロ活動を通してシンガー・ソングライターとしての才能も開花させた鈴木博文。自宅を改造した〈湾岸スタジオ〉を拠点に、87年からは自主レーベル、メトロトロンを主宰。カーネーションやグランドファーザーズなど、新しい才能を積極的に紹介してきた。そのメトロトンが活動20周年を迎えた今年、鈴木博文の周辺が何やら賑やかだ。ムーンライダーズ『青空百景』をはじめ、様々な名作を生み出した伝説の湾岸スタジオにお邪魔して近況を訊いた。 ...続きを見る
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