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zoom RSS えろげー雑記(24)「キラキラと輝くもの」

<<   作成日時 : 2008/01/08 22:20   >>

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キラ★キラ
http://www.over-drive.jp/
画像

ようやくコンプ。
まだちょっと整理がつかない部分もあるのですが「LOVE」を聴きつつちょこちょこと。
いろんな方のレビューを改めて読んでみて成程、と思ったり唸ってみたりしたここ数日。
カッシー→千絵姉→きらり1→きらり2の順でクリア。
初ブランドかつ初瀬戸口だったので過去作とかとの比較は出来ないのですが、まず感じたのは、一個の作品として極めて高い完成度を達成しているのだなあ、ということでした。
冒頭からのテキストの親切さも含め、果たして誰に向けて創られたのだろう、と思うほど。

18禁ゲームの体裁をとってはいますが正直「エロゲー」とは言い難い作品、と感じました。
これは批判ではなくて購買層を考えたときの印象です。
この物語を最も切実に読む世代というのは、むしろ18歳以下の現実に高校生活を過ごしているような人、あるいはロードムービーに憧れるような若い人じゃないのかなあと。
決して子供向けといっているわけではありません。むしろ随所に年齢をある程度重ねた人間にしかわからないようなネタや心の動きがさりげなく織り込まれていて、漫然と読み流すことを許してくれません。ただそれでいて、大枠を読んでいくだけでも、しっかり伝わるように仕上げられている。そこが完成度の高さを感じた部分であり、中学生でも充分いけるんじゃない?と思う理由でもあります。とにかくテキストも演出も、全てが丁寧かつ誤読の幅をできるだけ少なくするような親切さで貫かれています。個人的にはこの辺に瀬戸口氏の個性というか意志を見たような気がしました。自分の物語を出来るだけ意図した通りに伝えたい、という強固な意志とでも言いましょうか。

考えるに、これは小説として書かれても、単なる音楽CDとして出されても個々の要素だけではここまで人を引き込むことはなかっただろう、と思うのですね。ネガティヴな意味でなく。
個々の品質に不満があるわけではありません。むしろ極めて満足です。しかし同時に、この複数ヒロインのノベルゲーと言う媒体だったからこそ、最大限にプレイヤーに響くものになりえたのではないかなあ、と感じました。
仮に瀬戸口氏が小説を書いたとすれば、それはきらりエンド1に近いものになるのではないかと思いますが、小説では一つの物語しか真となりえません。
そして音楽だけでは背後の物語を語りきれませんし、音楽と小説を合わせただけでもこのゲームをやっている最中の高揚や空気を再現することはやはり出来なかったでしょう。
その意味で、本質的に「エロゲー」として作られていないにも関わらず、この作品はまぎれもなく18禁ゲーという媒体だからこそ創り得たものなのだと思います。最も、想定される読者との微妙な齟齬はどうしても感じてしまうのですけども、それはこの作品に限ったことではなく、全てのシナリオ重視型18禁ゲーに存在する矛盾なのだと思います。

以下、個別の感想。
>カッシー
個人的には一番好きなヒロイン。まあ本当にいい子ですよね。おっぱいは正(ry
シナリオ的にも一番普通のエロゲーっぽいですし、最初にやって良かったという気がしています。ひと夏の「刹那の瞬間」を切り取ったお話として秀逸な出来だったと思いましたね。
X氏はかにしの邑那ルートに似ているかも、と仰っていましたが、私としては釣られて悔い無し、という気分ですw

>千絵姉
カッシー→千絵→きらりと物語内部で描かれる時間が段々長くなっていくのは恐らく意図的なものなのでしょうね。将来への不安とか相互理解とか生々しいけれど形の無いものの乗り越え方、みたいなものがテーマ、と言い切ってしまうと限定しすぎているような気もしますが、まあ大枠ではそんな所かと。ヒロイン側から鹿を見た視点が唯一あったシナリオでもありますね。きらりのカレーパーティーのお話に象徴されるような「相互理解って何?」と言う部分を描くために必要だった、ということでしょうか。

>きらり1
別名鹿之助ルートとか。
詳細は余りここで言うべきではないのかもしれません。
個人的には物語の中で全てライターの言いたいことは語られていると思うので、付け足すことが特に無いような気がしている、ということもあるのですが。
鹿の外面と内面の二重性とか過去に対する屈託は他のルートではヒロインとの交流によって解消されるわけですが、きらりの場合はああいう形になったが故にあそこまで引き摺らざるを得なかった、ということなのでしょう――というのが私の印象。
X氏のレビュー(http://d.hatena.ne.jp/X-24x/20071222/1198330211
nekocat氏のレビュー(http://nekocat12.jugem.jp/?eid=40
うぃんぐ氏のレビュー(http://augustheart.blog16.fc2.com/blog-entry-995.html
など、既に幾人もの優れたレビュアーによって解題が為されていますので、ゲームを終えた後でより個々の物語を深く感じてみたいという方は、そうしたレビューから改めて自分の中で再構築してみるのも一興かと。

ともあれ、ED曲でマジ泣いた自分は瀬戸口氏のみならず、作品に関わった全ての方に感謝を捧げたいと思います。ええ本当に。

>きらり2
きらり1との選んだ選択肢の差を見ていくと中々興味深いものもあったり。最後の選択肢だけでなく、途中のインタビューで選んだ選択肢でも変わってきてしまう、というのが少々ライターの意地悪を感じたりもしましたね。インタビューの内容を考えると特に。
正直きらりは最初から最後まで痛々しくて可愛いとは思ってもセックスアピールは感じなかったのですが、それでも三度目のえちぃは絵が欲しかったかなあ、とか。
基本的にテキストに明確な意味付けをしてきた瀬戸口氏ですが、公園できらりが鹿に告げる言葉については意図的に複数の意味を持たせていると感じました。
それは、その言葉がきらりがついた優しい嘘だったから、なのかもしれません。

「今度は、私が守ってあげる」

それは最初に鹿と別れようと言ったときについた悲しい嘘と、その時の鹿の言葉を思い出させます。
――だからこその「今度は」なのでしょうね。


さて、感想はこれくらいにして。
ここからはキラ☆キラでパンクロックに目覚めた方に贈る、おせっかいな寄り道……といったところでしょうか?
私自身はゴリゴリなパンクロックより、むしろキャッチーなメロディも豊富に備えた「パンクを経由したハード&へヴィなロックンロール」が好きだった人間なのですけど、まあその中でも個人的にこいつらはわりとにゅあんすがパンクだなー、と思うバンドと作品をば。
普段こういう系統聴かない人にもとっつき易い曲が多いバンドではないかな、と思います。
まあ、グリーンデイとかオフスプリングみたいなパンクっぽいと聞いてすぐ皆様が思い浮かべるようなの薦めても面白くないですしね。
似てる似てない、近い遠いで言ったら第二文芸部バンドには最近のメロコア系バンドのほうが全然近いと思いますけど(特に「君の元へ」とか)まあこれはあくまで私の趣味ということでお許しを。勿論、メロコアにも好きなバンドは沢山ありますけどそこは私より若い方にお任せ、ということで。

Just Add Life THE ALMIGHTY
このアルバム自体も悪くないのですが、肝は1996年発売の初回盤に付属していたライヴ・アルバム。後にバラ売りもされてますのでライヴだけ聴ければいいという方はそちらをどうぞ。
個人的にも聴いて欲しいのはライヴでの血管ブチ切れそうなスピード感と格好良さですね。ラス曲の「CRUCIFY」に雪崩れ込む流れはいつ聴いても鳥肌が立ちます。

リヴ・ライヴ・イン・パリ(通常盤) BACKYARD BABIES
こちらもライヴアルバム。いきなり「LOOK AT YOU」でアドレナリン噴出間違い無し。
ライヴアルバムは所詮実際のライヴには適いませんけど、疑似体験という意味ではやはり良いものです。一瞬が永遠になる瞬間をどうぞ。

GRANDE ROCK THE HELLACOPTERS
これはスタジオ盤。アルバム毎に音像が違う彼等はこれより前の作品のほうがよりパンクっぽいですが、個人的にはこれくらいのバランスが好みです。
「THE DEVIL STOLE THE BEAT FROM THE LORD」は歌詞も秀逸。

トウキョウ・スーツ・ミー ~ライヴTHE WiLDHERATS
音質は今いちですが選曲はベストに近いですね。今回取り上げた中では一番キャッチーかな?「Weekend」「Nothing Ever Changes But The Shoes」「29x The Pain」あたりはいつ聴いてもじんわり。

RESPECTABLE ROOSTERS〜a tribute to the roosters
最後はちょいと毛色の違うのを。
80年代のとあるバンドを世紀末の色んなバンドがトリビュートしてみたら、出来上がってきたのは良質なメロディを持ったパンクっぽいロックでした……そんな感じ。私が買ったのはピロウズが参加してたからですけど、これから遡ってオリジナルを聴いてみたりもしました。
でもオリジナルよりこのアルバムのほうが正直好みでした。ファンの方はごめんなさい。
バンドカラーに合わせて色んな曲が入ってるので同じような曲調だと飽きる、と言う人にも楽しめるのではないでしょうか。「One More Kiss」「C.M.C」「Let's Rock」あたりは「イメージとしてのパンク」にやや近いかも。
音像は他4枚に比べたら全然トゲトゲしてないですけど、この中ではキラ☆キラで使われてる楽曲にまだ近いほうかな。

ちなみに今回のタイトルは筋少のアルバム名より頂きました。
第二文芸部バンドのロード生活に惹かれた人には大槻ケンヂのロッキン・ホース・バレリーナ (角川文庫 お 18-15)などはオススメかもしれません。
もっと泥臭くてお馬鹿なバンド生活が楽しめる作品ではないかと思いますよ、と。
キラ☆キラ

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