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zoom RSS 雑記「創作と二次創作の狭間」

<<   作成日時 : 2008/09/29 21:51   >>

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風邪気味だったりただ今絶賛求職中だったりする紅茶ですが。

大丈夫、僕は元気です。>挨拶
風邪薬でちょっとぼーっとしてますけどね。

さて、先日ついったでこの作品がらみでこんな呟き↓をしたところ、割と反応がありました。
http://twitter.com/atslave/statuses/936716991
「ラノベ部」メタネタ、というか「他の作品をネタにする」のではなく「他の作品で使われたネタ」をネタにする、とういうのを上手いと称すべきかコバンザメ的所業と呼ぶべきなのか迷う。連想を発展させた結果、元ネタより面白くなっている場合もあるのでそれが問題だとも言えないのだけど。


ラノベ部 (MF文庫 J ひ 2-14)
メディアファクトリー
平坂 読

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「短い話を連ねる構成や雰囲気は「生徒会」シリーズに近い。メタネタの絡め方はより上手いがあざとい。」
この短評に続けての呟きだったわけですが、その後最終的に「改めて考えてみると、上手い二次創作というのは「連想を発展」させた結果だよなあ、という気もする。」と呟いて終わっています。

先に断っておくと、「ラノベ部」自体は非常に面白いラノベですし、他作品のパロディやメタネタが随所に見られるとは言え、二次創作とは一切関連のない創作小説です。
しかし、この作品におけるメタネタの扱い方が上記のような疑問を誘発したのもまた事実なのですね。
発言を振り返って、もう少しかみ砕いてみます。

要するにこの発言は「シャナ」とか「ハルヒ」(※)といった有名作品の「存在」をネタにするか、「シャナ」「ハルヒ」内で使われたネタを援用あるいは連想させて「ラノベ部」という作品のネタとして使っているか、というニュアンスの違いについての疑問、あるいはもやもやから生まれたと言えるでしょう。

※作品名はあくまで「有名作品」の例です。「ラノベ部」作中でそのような引用のされ方をしているという意味ではありませんので、誤解無きよう。

つまり、前者においてはネタ元の面白さと実際の創作物の面白さに関連が薄いのに対し、後者については明らかな相関がある。これが許容される範囲というのは何処までなのだろうな、と、創作も二次創作も書く人間として思ってしまったわけです。
(決して平坂先生をDisっているわけではありません、念のため。故に具体的に「相関の濃い」ネタがどれとかこれとか挙げる気もありません。この辺は読者がどの作品を読んでいるか、いないかで全く印象が変わると思いますので)

実際の所、創作にしろ二次創作にしろ、書く際に出典のあるネタをどれだけ押し込むかという判断には難しいものがあります。
これに絡んで、私が日頃創作と二次創作について考えていることを以下に書き出してみました。
宜しければしばしお付き合いを。

例えば、「二次創作物」をwikipediaではこう定義している。
二次創作物 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E6%AC%A1%E5%89%B5%E4%BD%9C%E7%89%A9

また、「二次創作物」でぐぐるとざっと見ただけでも色々な記事が出てきます。
創作・二次創作 問題提起・検証サイトリンク集
http://www.geocities.co.jp/AnimeComic-Brush/9779/
著作物を自作と証明する為の権利 - ネコにもわかる知的財産権
http://www.iprchitekizaisan.com/chosakuken/jinkakuken.html
ECTOR'S ROOM 創作ノウハウの保管庫
http://isokarasu.blog108.fc2.com/blog-entry-321.html
ライトノベル作法研究所 オンラインでの小説上達研究の場
テーマ・オリジナリティ・著作権についてのQ&A
http://www.raitonoveru.jp/howto/03.html#03
“Point Of View”トップページ
http://www.h7.dion.ne.jp/~p-o-v/index.html

それぞれのご意見についてどうこう、というものは一切ありません。
ぶっちゃけ、上のリンクだって全部隅々まで読んだわけでもありませんしね。
自分で創作なり二次創作をやろう、と考えている人なら、多かれ少なかれ自分のやり方に一家言あって当然ですし、それを否定する気もありません。それで上手くいくなら何の問題も無い。

その上で、「私」が二次創作を書く場合、何を考えているか、あるいは何も考えていないか、と言う部分を思いつくまま書き並べてみようかと思います。
脳内の整理整頓のようなものですね。
既に皆様には自明のこともあれば、僕はそんなふうに思わない、ということもあるでしょうが、まあご興味のある方はお付き合い下さい。

1)人に読ませようと本当に考えているのかどうか自問してみる。
ここが一番大事ですが。ブログや掲示板などに出した時点で、自己満足「だけ」では終わらなくなってしまいます。
たとえ何人であれ、そこには「読者」が発生するからです。
であれば、誤字脱字や基本的な文法、用語の間違いなどはネタとしてわざとやってる場合を除いて、なるべく排除すべきでしょう。
まあ、この辺は気をつけていても勢いで書いてると結構出てしまうものですけどね。
貼る前には良く見直そう。(自戒を込めて)

2)原作の文体や口調を意識する。
説明無用。雰囲気重視。
何も足さない、何も引かない……は理想だけど、さすがにそれで新しい話を作れというのは難しい。
基本設定をいじらない、というのが最低条件。あとはバランス感覚。
性格付けが変わってなければロリをショタにしたりふたなりにしたってOKさ!
(……あれ?)
では、エロ系の二次創作で、たとえば原作がほのぼのな作品を凌辱ものにしたような作品はどうでしょうか。世界観においては「壊して」いる作品も多々ありますが、彼らは一番重要な「キャラ立ち」の部分ではしっかり原作の世界観を守っている。この辺はバランスだと思います。壊してはいけない部分と冒険できる部分を見極めて遊ぶこと。

3)原作に無い設定を無闇に増やさない。
2)に関連して。原作から想像の翼を広げるのはいくらでもやっていいと思うのですが、原作の雰囲気を壊したくない、というのが第一。(この辺上記の「連想を発展」と同じ意味だと思って下さい)
例1:無闇に新キャラを出さない。
例2:無闇に必殺技を増やさない。
例3:無闇にパワーバランスを変えない。
例4:無闇に以下略。

4)パクリ元は明確に。元の作品に敬意を持って。
これも上記に関連した話ですね。
ネタを複数から持ってくること、それ自体は全く構わないと思うんですが、出典がある場合はどこかに解り易いヒントがあってもいいと思う。らきすたとかハルヒみたいなほとんど常識化してるネタなら明確すぎて説明無用でしょうが、元ネタのあるネタをさも自分が思いついた!みたいな顔をして使うのはやはりどうかと思うのですよ。
ただし、予め同好の士に読まれる事を期待して、捻った判りづらいネタを敢えて仕込んでおくというのも遊びとしては面白いでしょう。
そこが一番面白かった!と褒められるのも微妙ですけどね(´・ω・`)

5)創作との違いって何?
上記の話も結局ここに行き着くと思うのですが。
出典があるものと無いもの。脳内における出典を表出しているもの、表出しないもの。
所謂商品となっている創作物でも神話や古典の二次創作、と言ってよいような作品は山ほどあるわけですが、そちらはむしろ「原作」を壊すことが求められているわけです。原作を壊すことで創作となったといってもいい。
逆に言えば、原作の価値を破壊して新たな価値を生むような作品は僕にとっては既に二次創作ではない。
それは原作にインスピレーションを受けて生まれた創作であって、発表するのであれば著作権に触れそうな部分は全て痕跡を消してしまうべきものだと思います。それは原作に対する礼儀でもあると思う。
二次創作なら元ネタを明確に、と言いつつ、完全な創作を名乗るのなら元ネタの痕跡を消せ、と僕は言っている。
非常にずるい考え方ですね。
でも、それがネタを「自分のもの」にするという行為だと思います。
元ネタの痕跡が透けて見えるようでは、まだ自分のものに出来ているとは言いがたい。
元ネタが書いている当人にすら明確でなくなるまで、自分の中で色々なものとあわせて煮詰めること。それが「創作」と呼びうるものだと、自分では思っています。

話にお付き合いいただき、ありがとうございました。
反論、ご意見等ございましたらお寄せ下さい。
返答出来る範囲で答えさせていただければ、と思います。


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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
お初にお目にかかります、
創作活動を行ってる『いそからす』という者です。

たまたま検索ワードを漁ってたら自分のブログ記事が引用されてて
少しビックリしました。何がしかの参考にして頂けていたのなら幸いです。

さて、この記事の内容を読ませていただいたのですが、
非常に共感できる内容だと思いました。

ネットという特殊な場に自己を公開することに対する責任はもちろん、
特に、二次創作に対する考え方は自分も通じる部分があります。

現在、自分は某所での二次創作をメインの活動としていますが、
正直言って、その腐敗さに少々嫌気がさしてる昨今です。
無駄に多い新キャラ、無駄に多い必殺技、狂ったパワーバランス、
果ては、原作の雰囲気やキャラの性格まで違ってます。

基礎ジャンルがギャグメインで、制作サイドも自由OKとしてるので
何も言えませんが、自分はそういう作品を好ましく思えません。
二次創作とは、原作の世界観を"正しく"広げることであり、
エゴを前面に押し出すのたタブーだと思ってます。
いそ
2008/11/03 23:39
※(長いので分割します。大変申し訳ありません/汗)

また、例え話になりますが、『Fate』というゲームでは
何も無いところから実際に存在する(した)武器を復元する
投影魔術と呼ばれる設定があり、曰く……。

創造の理念を鑑定し、
基本となる骨子を想定し、
構成された材質を複製し、
製作に及ぶ技術を模倣し、
成長に至る経験に共感し、
蓄積された年月を再現し、
あらゆる工程を凌駕しつくし、
今ここに幻想を結び、剣と成す!

……という概念に基づいてます。
これは、自身の二次創作に対する概念とも似ており、
作中の設定や世界観、キャラの性格や口調、仕草はもちろん、
作者の意図や目指す方針まで徹底的に把握した上で、
さらにプラスαの物語を構築するのが真の二次創作である。
作者が憑依したように創るのが、究極の理想論と言えそうです。
いそ
2008/11/03 23:41
ただし、この理論の行き着く先には……。

二次創作とは原作を超えることはできないし、
原作を超えるものであってはならない。

何も無い部分を創造していく創作の理念とは相反する、
二次創作ゆえの限界があるように思います。

面白いだけの作品であってはならない。
面白ささえ犠牲にして原作に尽くす覚悟が無ければ、
二次創作とは呼べないとさえ感じます。

もっとも、そんな事ができる人なんて基本的にいませんし、
自分も完璧に実践できてるとは言い切れません。
あくまで、こうあるのが理想であり、そこを目指すのが
真の二次創作家なんだろうなと自分なりに考え抜いた結果です。

突然押しかけて「何を言ってるんだ、このアンポンタン」と
思われるかもしれませんが、氏の創作に対する真摯な受け止め方に
感心し、文末の言葉を信じて載せていただいた次第です。
自分としても、改めて考え方を見直す機会をいただきまして、
真にありがとうございました。

以上、長文で失礼します。

『ECTOR's FIELD』管理人:いそからす
いそ
2008/11/03 23:41
コメントありがとうございます。誠に恐縮です。
5)の部分に関してとか、あとで見直すと結構な論理の飛躍があったりしてお恥ずかしい限りですが、まあそんなことを考えていたりはします。
二次創作が基本的にオリジナルを超えられない、というのはこれはもう仕方のないことだと思います。ただし、それはいわば食材の畑がそこにあるが故であり、(畑がなければ料理の素材もまたない)逆にいえば食材に味を付ける段階ではいくらでも冒険しても良いところではあると思います。あくまで問題になるのは食材の味を殺してしまった場合だけではないでしょうか。僕は両方に足を突っ込んでいるので、二次創作のみの方とも創作のみの方ともちょっと違ったひねくれ方をしていると自覚しています
紅茶
2008/11/04 08:37
二次創作を書くとき、自分は「既に読者にその作品に関する予備知識がある」ことを前提として書いていますので、作品世界に関する説明は出来るだけはしょってしまいます。その分のリソースをお話の構造やテーマ、あるいはネタを捻ることに費やしている感じですね。
ネタをそのまま援用することはしませんが、構造やテーマに関しては創作のほうに改めて使うこともありますし、逆に過去の没になった創作物からテーマを移植したこともあります。その意味ではぶっちゃけ創作の前段階としての習作、あるいは再利用という意味合いも自分にはありますので、いそさんが評価してくださるほど二次創作をきっちり突き詰めたいと思っているわけでもないのですよ><あくまで自分にとって準拠枠はこの辺かな、というだけです。
紅茶
2008/11/04 08:56
勿論、どっちも好きで書いてるんですけどね><
紅茶
2008/11/04 08:58
丁寧なご返信、ありがとうございます。

自分の場合、これまでがほとんど二次創作に特化した創作遍歴ゆえ、
特にやり方に拘らずとも無意識に実践されてる感じです。
見る側の立場としても、そういうやり方に慣れきってるために
普通の人が気にしないような違和感さえ感じ取っちゃうのかもしれません。

実際のところは、紅茶さんと似たような創り方だろうなと思います。
作者のスパイスが効きすぎて、本来の味が損なわれるような
作品に仕上げるのはマズいって感じでしょうか。

余談ですが、個人的には一次創作と二次創作の中間も存在します。
原作の世界から、時間軸、空間軸をズラした世界において
物語を展開していく、いわゆる『外伝』方式です。
これなら、一部の設定やキャラを引き継ぎつつ、大部分を
オリジナル設定や世界観を用いて構築することが可能になります。
(過去世界、未来世界、別の国、別の世界、別の次元etc...)

このタイプの二次創作は、個人的にオッケーなんですよね。
いそ
2008/11/04 20:01
長々と書いてしまって恐縮です(汗)

多少なり、自分の考え方に意固地になってた部分もあり、
紅茶さんの丁寧なコメントは色々と省みる機会になりました。
邪険に扱わず、真摯に受け答えして下さってありがとうございます。

好きで創ってるのは自分も同じですが、
ただ創るだけでは満足しなくなってる感じですね。
さらに理想の創作を目指すためにも、今年度いっぱいで
二次創作メインから一次創作メインに切り替えようと思ってます。
他者の力に頼るのではなく、自力をつけないといけません。
そんな駆け出しの"自称"創作好きです。

以上、失礼しました。
いそ
2008/11/04 20:17

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