雑記「この街にはもう天使は降りないけれど」

“文学少女”と穢名の天使 野村美月
ようやく読了。

このシリーズは気持ちが落ちてるときには中々手を出せないのですが、読み終わるといつも「読んでよかった」と思わせてくれます。
今回は琴吹さんメインと事前に聞いていたので、「あの人」は果たして関わってくるんだろうかとかガクブルしつつ読んだのですが。
…………
だだ泣きTT
ラストの流れではそうくるだろうなーと想像していたにも関わらず号泣しましたよええ。
遠子先輩の言葉はいつも真っ直ぐすぎて眩しいくらいですが、だからこそ素晴らしい。
彼女の言葉によって「天使」もまた、いつかは前に歩き出すのでしょう。
そしてなんと言っても今回は琴吹さんがいじらしくて可愛すぎる……
なんとか彼女には幸せになってもらいたいものですええ。

「事件」そのものは正直うーん、と思わなくもなかったですが、この作品はこれでいいんでしょう。前の三巻までは全てミステリー仕立てで、今回も一応体裁はそうなってはいますが、本作に関しては仕掛けより心葉の内面に踏み込んだ描写のほうが印象的でした。
この後物語を畳んでいくとしたら、おそらく仕掛け上のキーパーソンはあの人、姫、先輩、そして心葉ということになるんでしょうか。
心葉の語り手としての信頼性もまた問われることになりそうです。


大久保町の決闘/大久保町は燃えているか 田中哲弥
私は「ミッションスクール」から入った後追いなので、今回の復刊は渡りに船。
全然1993年という時代を感じさせない作品でしたが、文章のリズムが何かを思い出させてくれます。丸谷さんのテキストにも似たような感触を感じますが……やっぱり筒井康隆とかかなあ。どこかのほほんとしたスラップスティック。
でも、それより何より、二作とも素敵なボーイ・ミーツ・ガールのお話でした。
個人的には「~決闘」のほうが好きかな。紅葉はいい子ですねー。
長澤氏のイラストもなんか紅葉描くときは気合入ってるような気がしますよ?

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