雑記「虚空の図書館」


図書館愛書家の楽園
白水社
アルベルト・マングェル

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最近何かと図書館に関する話題をウェブで見ることも多いですが、それはさておき図書館を愛する全ての人に読んで欲しい一冊。
読み進めばたちまち、かつて皆様が「何処かにある理想の図書館」を求めていた時の感覚を思い出すことでしょう。
筆者のマングェルはかの「世界文学にみる架空地名大事典」の編者ですが、アルゼンチン出身だけあってボルヘスに関する話題などもちりばめられていますし、濫読家もそうでない人も堅苦しく構えることなく楽しめる中身かと思います。

最も、個人的に面白く読めた理由は、たぶんメディアマーカーの登録作業を丁度進めていた、という状況に拠るのではないかなーと思っています。
読書メーターもそうですが、これは言わばウェブ上に開陳された「私」の図書館の目録であり、「私」の自身に対する貸出履歴とも呼べるものです。
そして、少なくともメディアマーカーの方に載っている本に関しては、いまだに私の脳内における図書館にも存在している書物、とも言えるでしょう。こうして思い出すことが出来たという、まさにその事実によって。

ウェブや電子機器の発達が、こういう形で自己の記憶を外部化することを可能にしたのは、本人の記憶力を鍛えると言う部分では残念な「進化」なのかもしれませんが――過去の自分と対話したいと思ったとき、そのきっかけを与えてくれる道具としては、そう悪いものでもない――などと思ってみたり。
……そもそも登録しようと思ったのも、ゆーいちさんやa-parkさんなど、先達の皆様がそれぞれ使ってて便利そうだったから、ただそれだけなんですけどね。実際、最初の登録こそ手間取りましたが、一度データベース化してしまうと中々によによできるツールではないかなー、とか。

なお、「架空地名~」も非常に読み応えのある一冊です。気になった方はぜひ。

完訳 世界文学にみる架空地名大事典
講談社
アルベルト マングウェル

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