雑記「まだ、何処かにある未来」

ソリッドファイター 完全版 古橋秀之
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アニメイトでげと。
電撃文庫版を知った時には既に店頭になかったので、今回が初読ということになります。
完全版と銘打つだけあり、発売されなかった幻の第二巻、三巻を加えしっかり一冊で完結した作品となっていますので、当時一巻だけ読んだファンは何をおいてもまず読むのが宜しいかと。
勿論、発表当時から今に至るまで格ゲーファンであり続けている人は必読。また、今はそうでなくともかつてバーチャファイターや鉄拳などに燃えた人ならばこの作品に宿る熱は充分共感できるものでしょうし、特にファンで無い方にとっても、良く練られた「格闘もの」の青春小説として楽しんで読める代物かと思います。
そう。これは古橋秀之が書いた中で一番真っ直ぐな青春小説であり、同時に大人たちを「その青春を通過してきた大人」としてきちんと描いた作品でもあるのです。
氏が「ブラックロッド」のような殺伐とした話だけでなく、「ある日、爆弾がおちてきて」に見られるようなほろ苦い爽やかさをも充分に描ける希有な作家であることはファンならご存じでしょうが、本作はどちらかと言えば明らかに「ある日~」寄り。
故に発表当時より今こそが、より広い範囲の、広い年齢層の読者に響くかもしれない――そんな作品でもあります。
なので、通販とかアニメイト限定とかの中途半端な形態ではなく、より多くの読者に届くような形でとっとと出して欲しいですね。それが電撃でもメディアワークス文庫でもなんでも構いませんが。

良いお話でした。

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