テーマ:創作

創作「A Change Of SeasonsⅩⅣ」

-ChapterⅩⅣ- とあるホテルの一室。テーブルには一台のノートPC。 周りの椅子やベッドには二人の男女が思い思いの格好で座っていた。 メール着信。先ほどまで戦場が映し出されていたディスプレイにメールの文面が表示される。 「裁司031より033、及び111より113まで。報告完了」 「裁定 6―0 勝者 灰村弥生 はコ…
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創作「A Change Of SeasonsⅩⅢ」

-ChapterⅩⅢ- ――そう。たとえ心を折れずとも倒す法はある。 彼女は、けして酸による傷を受けていないわけではない。 全て弾くことで接触を一瞬にとどめ、致命的な損傷を避けているに過ぎない。 レインが思うに、運動の方向を変える、あるいは質量をゼロにして吹き散らすには、必ず一度肌が雨に触れなければならない筈だった。ならば、…
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創作「A Change Of SeasonsⅩⅡ」

-ChaperⅩⅡ- 連続する銃弾の発射音。 機関銃と思しき一斉射撃が弥生を襲う。レインの背後に控える支援部隊の援護だ。 弥生から距離をとりつつレインはヘッドホンのスイッチを入れた。もとより、接近戦を挑むつもりはない。 ローマの大神ユピテル、その別名たる彼のちからの顕現「雨雲(プルヴィウス)」は所定の位置にすでに浮揚している…
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創作「A Change Of SeasonsⅩⅠ」

-ChapterⅩⅠ- 第三章「By the grace of God」   起きたとき、外は薄暗かった。 匠は愕然とする。今は何時だ?携帯を見た。 復活祭(イースター)の当日。 しかも――夕方、だと? 「馬鹿な……丸一日寝てたのか?」 跳ね起きて部屋を見回すと、寝室の扉を開ける。 ――弥生は、居なかった。 ベッ…
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創作「A Change Of SeasonsⅩ」

-ChapterⅩ- 伝令使と別れ、帰り着くと既に日は暮れていた。 ビルの窓を見上げると事務所のある階の一角が明るい。 電気が付いている? 記憶では消して出たはずだったのだが。 ――路上で倒れてから数日後。 院長室に呼ばれた匠を待っていたのは最悪の知らせだった。 机の上に置かれたそれは――封印の無い、黒の封筒。 …
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創作「A Change Of SeasonsⅨ」

-ChapterⅨ- 二年前のあの日。全てを失い、虚無だけを抱えて日本に帰ってきた。 孤児院に足が向いたのは、身元引受人がそこにいたというそれだけの理由だった。 灰村施療院とその横に建つ孤児院「ひいらぎ館」は院長・灰村幸四郎が神父を務める小さな教会の裏、背中合わせに建っている。主たる収入は施療院から得ているはずだが、相変わらず…
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創作「A Change Of SeasonsⅧ」

-ChapterⅧ- 弥生はここ数日、一人で真理王のところから帰るのに恐怖を感じていた。 まだあんな人がいたら、と思うと正直怖かった。 ――背中に匠さんがいなくて、わたしは戦えるのだろうか? 一人で戦わなければならない、という恐怖。 さらに、それ以上の恐怖もあった。 もし匠がそもそも、もう戦えないのだとしたら――わたしは…
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創作「A Change Of SeasonsⅦ」

-ChapterⅦ- 「カンサス」の甲板上。 夜風に吹かれて、リアは沿岸に広がる夜景を眺めている。 艦内では日本在住のAJ関係者がレインを主賓に何やら宴を開いていたが、彼等にリアは一切興味を持てなかった。 「弱者の信仰を踏み台にして肥え太る白い豚供の宴――とでもペテロなら言うかな」 AJの支配層の多くが口では弱者救済を唱え…
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創作「A Change Of SeasonsⅥ」

-ChapterⅥ- 第二章「Hell on high heels」 ――胡桃割りとの戦いから数日の後。事務所宛に一通のメールが届いた。 記されたのはただ一行、匠の知らない電話番号。 少し考えて、かけてみる。 きっちりコール三回で出た。相手の言葉を待たずに、匠は言葉を投げる。 「胡桃割りの上司か?」  電話先の声に…
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創作「A Change Of SeasonsⅤ」

-ChapterⅤ- ――深夜、匠の携帯が鳴った。 非通知表示。出ると昔馴染みの声がした。 「もう寝てたかしら?悪いわね」 「……夜羽か」 「あら、もっと喜んでくれるかと思ったのに」 「非通知じゃお前か尻尾の生えた悪魔か知りようが無いしな。誰かと思った」 「幼馴染を悪魔呼ばわり?相変わらず非道い男ね」 「今日の件か?…
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創作「A Change Of SeasonsⅣ」

-ChapterⅣ- 「ああ、ラテン語?ほぼ死語だろそりゃ。いまどき日常会話で使う奴なんていねえよ」 柳沢太一は妹の発言を笑いとばした。 「そーなの?」 「ああ。映画とかで見たことあるけどよぉ。ヨーロッパのインテリが昔の本を読むために覚えるとかそんな感じだぜ。で諺をそれでバシッと披露するとかよ」 「覚えてるとか引用できると…
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創作「A Change Of SeasonsⅢ」

-ChapterⅢ- ――風が吹いた。 「あわわわ」 一人の少女が風にあおられたか、よろめいて車道にふらりと出て行きそうになる。 後ろを歩いていた少年が咄嗟に腕を掴み、彼女を歩道に引き戻した。 「おっと……大丈夫かよ?」 「――あう?」 少女の体は拍子抜けするほど軽くて、簡単に元いた位置に戻ってきた。まるで振り子のよう…
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創作「A Change Of SeasonsⅡ」

-ChapterⅡ- 第一章「The Devil stole the beat from the Lord」 「……で、その頭ふっ飛ばしてまわってる野郎は今や『胡桃割り』のあだなで呼ばれる有名人ってわけだ」 そう少年は熱弁する。それなりに真剣ではあるらしい。 「――これまで四人やられてる。で、昨日殺られたのは俺のダチなの…
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創作「A Change Of SeasonsⅠ」

-ChapterⅠ- A Change Of Seasons   人の子よ、我汝を立ててイスラエルの家の為に守る者となす。   汝我が口より言を聴き我に代わりてこれを警むべし。   我悪人に汝必ず死ぬべしと言わんに、汝彼を警めず、彼をいましめ語りその悪しき道を   離れしめてこれが生命を救わずばその悪人はおのが悪の…
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雑記「創作『A Change Of Seasons』に関する覚書」

今週末からぼちぼちと更新予定。 以前某所に投稿などしていたものをWeb向けに改稿したものです。 この辺成り立ちは「特計の家守さん」と一緒。執筆時期はもう少し前ですが。 今回見直すと、まだ文章が硬いなーと思う一方でこういうのも書いてたんだなあ自分、と少々感慨深くもあり。 中ニ病風味全開ですんで、そういうのが嫌いな方には向かない…
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創作まとめ「桃泉学園事件簿」

ぼちぼち継続中。 >本編 (1)http://atslave.at.webry.info/200706/article_10.html (2)http://atslave.at.webry.info/200706/article_14.html (3)http://atslave.at.webry.info/200707/a…
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創作「桃泉学園事件簿(5)」

「夏目小太郎/蒲原千鶴」 病院の外はじわりと暑い。午後の光は容赦なくアスファルトを加熱する。 この時期とは思えないほど強い日差しを浴びて、副会長の仮面は歪つに光っていた。 「……その仮面、どこでも外さないんですか?」 「ああ、僕は対人恐怖症なので、これがないと人前でまともにしゃべれないんだよ」 「そんな……嘘でしょう?いつ…
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創作「桃泉学園事件簿(4)」

「夏目小太郎/蒲原千鶴/烏丸景/一号書記」 で、日曜日の午前十時。 結局休日を返上して、言われた通り俺は校門前のバス停に来ているわけだが。 「何でお前がいるんだよ」 涼しい顔をして、蒲原千鶴が俺の隣に立っていた。 「朝稽古が終わってのんびり冷たい麦茶を飲んでいたら、君がなにやら深刻な顔をして家を出るのが見えた」 「……俺…
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創作「桃泉学園事件簿 断章(Ⅰ)」

「断章(Ⅰ)」  忠誠は我が喜び、  剣は我が命。  独り子のために  我は剣を執り、  血塗られた刃を振るう。  独り子は我が喜び、  我は独り子の剣。  独り子のために   刃を牙と為し、  贄の肉を切り骨を絶つ。    独り子のために  手を血に浸し、  我は彼を愛撫する。  以て…
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創作「桃泉学園事件簿(3)」

「篠森雛乃/烏丸景/入江靖章」 「……嫌な雨ですなあ。まだ五月だというのに」 会長室にはいつもの三人。 窓の外を入江は見やり、うんざりした口調で呟いた。 「貴方の好き嫌いで天候が決まる訳でもないし」 篠森雛乃は常と変わらず、あくまで冷静にいなす。 「そりゃそうですがね、これでは証拠も流れてしまう。そう思いませんか、会長」…
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創作「桃泉学園人名録(壱)」

10月2日更新。 >学生 夏目 小太郎(なつめ こたろう) 主人公。高等部一年。妹と海外出張中の父の三人家族。”サークル”所属。 夏目 仄花(なつめ ほのか) 主人公の妹。中等部二年。身長も胸囲もミニマム。おかっぱ風。 蒲原 千鶴(かんばら ちづる) 主人公の幼馴染。高等部一年。町道場の師範代を努める剣道少女。…
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創作「桃泉学園事件簿(2)」

「篠森雛乃/烏丸景/入江靖章/二号書記」 桃泉学園高等部、本校舎四階中央。 窓から校庭が良く見えるその広々とした空間は、現在その全てが生徒会室及び会長の執務室に当てられている。 会長執務室は元々校長室だった部屋だが、現会長が一年生にして会長に当選すると同時に彼女の専用室となった。それはあっさり首を飛ばされた前校長にとっては晴天…
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創作「桃泉学園事件簿(1)」

2月19日まとめページ新設に伴い再編。 「桃泉学園事件簿」 「夏目/丹羽/入江」 ――それは、連休の前のちょっとした出来事。 昼下がりの並木道。春風は時にまだ強く木々の間を吹きぬける。 日差しが強い日には暑苦しい校舎を出て、俺はよくここを歩く。 部室へ行くには必ず通る道だったが、同時にちょっとした憩いの空間でもあ…
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雑記「創作『桃泉学園事件簿』についての覚書」

次回よりちょこちょこ載っけていこうかな、とか。 えー。かれこれ一年ほど前に「これなんてエロゲ?」的な学園ラブコメを目指して書き出した……はいいのですが風呂敷を広げすぎてそのまま放置していた作品です。 学園もののテンプレは全部ぶち込んでやりますわおほほほ、的な衝動に駆られていろいろやっちゃってます。ただし天使とか悪魔とか幽霊と…
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